Thursday 23 May 2019
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huffingtonpost - 7 days ago

複業のやりすぎで、心身のバランスを崩した話。「複業との付き合い方」を考え直してみた(サイボウズ式)

今から2ヶ月ほど前のある日。私は突然、会社に行けなくなってしまいました。朝起きて「行こう」と思っても、涙がポロポロとあふれて止まらず、足が動かなかったのです。その日は大切な取材があり、行かなければならないと分かっていたのですが、どうしても、心と身体が言うことを聞いてくれませんでした。何度も何度も行こうとしたのですが、ダメでした。結局チームのみなさんに事情を話し、その日から1週間会社を休むことに 。仕事は好きだったので、自分がそうなってしまったことに、心底驚き、戸惑いました。後日振り返ってみると、こうなってしまった大きな原因のひとつとして、1年前に始めた「複業」の存在がありました。本業も複業もフルスロットルで走り続けた結果、自分の体力とストレスのキャパシティが限界を迎えてしまったのです。今日は、私がこの経験から学んだ「複業との向き合い方」について、書いてみたいと思います。1年前に始めた「複業」。仕事が楽しくて仕方なかった私は普段、サイボウズで週5日フルタイムの正社員として働いています。仕事内容は、サイボウズが大事にしている価値観を伝えるためのコンテンツ制作。具体的には、Webメディア「サイボウズ式」の運営や、今年発売予定の、副社長の書籍制作などを担当しています。サイボウズで編集者として働いていると、1年前ほど前、サイボウズ以外の方から「一緒にお仕事をしませんか」とお声がけをいただきました。いわゆる「複業」のお誘いです。そしてそれがきっかけとなり、フリーランスの編集者・ライターとしても仕事をはじめることになりました。大学時代から編集者になりたい、特に文章に関わる仕事がしたいと思っていたので、こんなに嬉しいことはありませんでした。本業でも複業でもプライベートでも、ずーっと、何かしらの文章を書いたり編集したりしていました。嘘偽りなく、仕事が楽しくて仕方なかったです。仕事が全部おもしろそうに見えて断れない複業をはじめたばかりの頃は、そこまで複業の仕事が多くなかったので、本業と複業の両立にまったく問題はありませんでした。どちらもバランスよくこなし、人間関係も広がり、好調な時期が続きました。ですがしばらくすると、「明石さんは複業をしている」という認知が広がったことも関係して、複業でいただく案件の数が増えていきました。大学時代からずっと憧れていた方へのインタビュー案件や、興味あるテーマでのコラム執筆、書籍の編集、イベント登壇 。いただく仕事の話はどれも魅力的で、私は水を得た魚のように、精力的に仕事を増やし続けました。「今を逃したら、もうチャンスが来ないかもしれない」。そんな焦りや不安もあいまって、断るという選択肢はほとんどありませんでした。「まだ若いんだから、少しくらい無理しても大丈夫」という根性論のもと、私は次から次へと案件を受けるようになっていきました。受けたからには、しっかりと期待に応える。本業も手を抜かない。複業をはじめたとき、このふたつは絶対に守り抜こうと心に決めていたので、次第に私は「自分の時間」を削るようになっていきました。プライベートや趣味、睡眠の時間を減らして、複業に充てるようになっていったのです。複業をはじめて10ヶ月が経つころには、毎月の複業に充てる時間は80時間を超えていました。大好きだったはずの読書や映画鑑賞はほとんどできず、4・5時間睡眠が当たり前、旅行先でも常に原稿の締め切りに追われ、毎月1日休みがあるかないか といった状態に。さらには都内から遠方に引っ越したこともあり、往復の通勤時間は3時間を超えていました。もともと体力はある方ではなく、まったりした生活が好きだった私にとって、それはかなりのストレスが溜まる毎日でした。そして、そういった「無理」を積み重ねた結果起きてしまったのが、前述の出来事でした。追い込まれた原因は「時間のなさ」会社に行けなくなったとき、ひさしぶりに何もしない時間ができたので、私はそれまでの1年間を振り返ってみました。なんでこうなってしまったんだろう? どうすれば、再発せずにすむだろう?そう考えると、私を一番苦しめていたのは「時間のなさ」だと気づきました。ただでさえ、締め切りがつきまとう編集やライティングの仕事。時間に余裕がなくては、心身ともに追い込まれてしまいます。「なるべく締め切りには余裕を持たせるようにスケジューリングする」「複業の量を無理のない範囲で調整する」などといったぼんやりした決めごとでは、きっとまたキャパオーバーの仕事量を詰め込んでしまうことは明確でした。ただでさえ断りづらい性格をしている私には、しっかり実行できる具体的な対応策が必要だ、と思いました。そこで私が行ったこと。それは、「時間の使い方」に対する「理想」と「現実」のギャップを埋める作業でした。時間の使い方の「理想と現実のギャップ」を徹底的に考えた「すべての問題は、理想と現実のギャップから生まれている」。これは、サイボウズが大事にしている考え方のひとつです。この考え方が私は大好きなので、「時間がなくてしんどい」という今回の問題に対しても、何にそんなに時間を使っているのか、どんな使い方だったらしんどくならないのか、自分の「理想」と「現実」を見つめ、ノートに書き出すことにしました。 こうやって自分の「理想」と「現実」を洗い出してみると、解決すべき課題が浮き上がってきます。私の場合は、複業と通勤がネックとなって、自分にとって大切な読書や睡眠の時間が圧迫されている事実がありました。 そこでまず、上司と相談し、在宅勤務の日数を増やすことで、負担になっていた通勤時間を減らすことにしました。それまでは、ほとんど毎日都内に出ていたのですが、週2日は固定で在宅勤務をすることに。そして複業も、今までは際限なく受けていたのですが、週10時間という物理的な制限を設けることにしました。「複業20時間」よりも「複業10時間+読書や睡眠10時間」の方が、私にとって幸福度が上がる、理想の時間の使い方であることに気づいたのです。物理的な制限を設けたことで「断らざるをえない」状態ができ、その結果自分にとっての「案件を受ける基準」が定まったことも、大きな効果でした。複業は「人生を豊かにするため」であって、「疲弊するため」にやっているわけじゃない私は「人生を豊かにしたい」と思ってはじめた複業が、いつのまにか生活を圧迫し、自分を疲弊させるものに変わってしまっていました。それはあまりにも本末転倒で、悲しい出来事です。だからそうならないためにも、「理想の時間の使い方」を常に考え、時には諦めることをも覚え、自分をコントロールしていくことが、何よりも大切なのだと今は思うようになりました。時間の使い方をあらためたことで、読書や映画鑑賞をする時間が増え、パートナーとの対話が増え、思考する時間が増え、ひとつひとつの案件にかけられる時間が増えました。その結果、自分にとっても周囲にとっても、ポジティブな影響を及ぼしていると感じます。複業は、ちょうどいいバランスさえつかめれば、会社以外での自分の居場所を見つけ、スキルを磨き、さらには自己実現にも繋がるとても素敵な行為です。けれど一歩間違えれば、疲弊してしまう原因にもなりかねません。この経験を忘れずに、自分にとってちょうどいいバランスを探りながら、複業とこれからも向き合っていこうと思っています。執筆・明石悠佳/イラスト・マツナガエイコ/編集・藤村能光本記事は、2019年4月25日のサイボウズ式掲載記事複業のやりすぎで、心身のバランスを崩した話。「複業との付き合い方」を考え直してみたより転載しました。


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複業のやりすぎで、心身のバランスを崩した話。「複業との付き合い方」を考え直してみた(サイボウズ式)

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