Tuesday 25 June 2019
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huffingtonpost - 22 days ago

「夫が育休明けに転勤命令⇒退職。これってパタハラ?」 ツイートが物議

「育休明けの夫が転勤を命じられ退職した」と、ある大手企業の対応を告発するツイートが拡散されている。ハフポスト日本版では、ツイート主のパピさんに電話で詳しい話を聞いた。 「せめて転勤を遅らせられないのか」と掛け合ったが パピさんは現在、0歳と2歳の子どもがいるワーキングマザー。第二子誕生後の2019年3〜4月、都内の大手企業に勤めていた夫が4週間の育休を取得した。育休から復帰した翌日の4月22日、夫は突然、上司から「5月16日付けで関西に転勤を」と命じられたという。 パピさんの復職は5月に迫っていた。家を建てて引っ越した直後。子供2人は入園と転園で、共に新しい保育園に通い始めたばかりの「慣らし保育」期間中。最悪のタイミングだった。「どうにかならないのだろうか」。2人は、労働基準監督署や都労働局に相談。基本的には「会社の業務命令なので転勤自体は仕方がない」という回答だった。夫の勤め先は元々、転勤の多い会社だ。転勤そのものについて2人は「仕方がないこと」と納得した。一方で、「せめて着任を1〜2カ月遅らせられないか」と会社とは何度も交渉したが、全く聞き入れられなかった。「これはパタハラではないか」と感じたという。「パタハラ」とは、育児をする男性への職場での嫌がらせを総称するパタニティ・ハラスメントの略だ。

「有給休暇も取得できず」結局、夫は上司や人事部、労働組合を交えた幾度かの話し合いの末、5月末に退職することになった。退職前には30日ほどある有給休暇を取得したいとも訴えたが「きちんと引き継ぎをして5月末で退職するように」と言われ、4日間しか取ることができなかったという。パピさんは、別の大手企業に勤める知人からもパタハラ・マタハラに遭った例を聞いていた。また、今回のツイートが拡散した後にも、夫の単身赴任によるワンオペ育児やパタハラ・マタハラで苦しんでいるという声を聞いたという。「結局、多くの人が会社の言いなりで、雇用主と従業員が対等な関係ではないと感じた出来事だった。ワンオペでの育児は無理だし、転勤について行けば妻側のキャリアは絶たれる。育児休業という制度は整っていても、取得したい社員へのケアが全くなければ誰も活用できず、辞めてしまうだけ。企業はそれでいいんでしょうか」。ハフポストでは勤務先の企業にも取材を試みたが、同社の広報担当者は「そういうツイートがあるのは承知しているが、コメントは差し控える」との回答だった。また、育休に関するページが現在閲覧できないようになっている点については、「削除はしていない」とのことだった。「核家族化、共働き、転勤をめぐる現代の実情を、裁判所は理解した上で判断すべき」と専門家今回の例は「パタハラ」と判断されるのだろうか。育児・介護休業法によって、事業主は「育休を理由に不利益な取扱をしてはならない」ことや、「就業場所の変更で、子の養育や介護が困難になる場合はその状況に配慮しなければならない」ことなどが定められている。法律に付随する指針では、不利益な取扱の例として「通常の人事異動のルールからは十分に説明できない職務又は就業の場所の変更」を挙げている。また、配慮の内容として「子の養育や介護の状況を把握すること、意向をしんしゃくすること、代替手段の有無の確認を行うこと」とされているが、最終的な判断は、労働審判や裁判で争うことになる。今回の企業を管轄する東京都労働局の担当者は、ハフポストの取材に対して、一般的には双方の話を聞いた上での判断となり、「違法と言える状況と判断できれば企業に対して指導をする」とした。独立行政法人労働政策研究・研修機構副主任研究員の内藤忍さんによると、「昭和61年の最高裁判決により、会社の就業規則等に転勤を命ずることができる旨の規定があれば、基本的に、使用者は包括的な配転命令権をもつとされています。つまり、使用者は労働者に配転を命じることができるということです」。そして、転勤の妥当性を巡る裁判例は、労働者側にとって厳しい判断となることが多いという。「最高裁判決では、転勤命令に業務上の必要性があっても、それが労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる場合は使用者の権利濫用とされています。具体的な判断では、下級審で、労働者が介護を担う場合に濫用を認めたケースもありますが、上級審では、単なる単身赴任や長時間通勤によって生ずる不利益では足りないとするケースが多いです。一般的に裁判所は、育児や介護をする労働者が転勤を命じられた場合の不利益を認めていないと言っていいでしょう」一方で、内藤さんは「配転、特に転居を伴う転勤は生活への影響が大きく、特に育休や産休明けのタイミングでの転勤によって、仕事と育児の両立が難しくなることは明らか」とも指摘する。「既に共働きが一般的になった現在でも、裁判所は転勤について企業側の主張を認める傾向にあります。核家族化、共働き、転勤をめぐる現代の実情を、裁判所は理解した上で判断すべきです」と、内藤さんは話している。 伸び悩む男性の育休取得に「パタハラ」の影男性の育休取得が進まない理由として、パタハラの存在も挙げられている。 改正育児・介護休業法が施行された2010年に1.38%だった男性の育休取得率は5.14%(2017年度)まで伸びたものの、「2020年までに13%」という政府目標にはほど遠い。新入社員の男性の8割以上が育休取得を希望している。一方で民間シンクタンクによる調査で、正社員男性が育児休業を取得しなかった理由として、最も多かったのは「職場の雰囲気」。「休業取得によって仕事がなくなったり解雇の恐れがあった」というパタハラの恐れを挙げる人もいた。こうした職場の雰囲気を変え、男女が共に子育てに取り組む社会を作ろうと、自民党の有志議員約50人が、男性の育休「義務化」を目指す議員連盟を6月5日に設立予定だ。


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