Sunday 21 July 2019
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huffingtonpost - 26 days ago

フィンランドの『頑張らない子育て』 合言葉は「人はみなそれぞれ違う」

国連の関連団体が発表する世界の幸福度ランキングで2018年から2年連続で世界1位となったフィンランド。58位(2019年)の日本と比べて大きく差があるのは、「人生選択の自由度」という項目だ。 そんなフィンランドでは、一体どんな子育てが行われているのか。 「日本のがんばる子育てとフィンランドのがんばらない子育て」そんなテーマで、フィンランドと日本の子育ての違いを話すのは、フィンランド在住15年目の靴家さちこ(くつけ・さちこ)さん。靴家さんは、フィンランドで2人の息子を育て、自身も現地で保育士の資格を取得している。日本人からすると「肩の力がちょっと抜けたように見えるフィンランドの子育て」。知れば、あなたの「子育て観」も少し変わるかも 。 (以下は、靴家さんのトークイベントの内容を元に書いたもの)「人はみなそれぞれ違う」が合言葉  「私は私、あなたはあなた」。そんな個人主義が浸透しているフィンランド。だからこそ「イヒミセットオヴァットエリライシヤ(人はみなそれぞれ違う)」という考え方が社会の大前提だ。靴家さんによると、これは「フィンランド人が おまじない みたいによく使うフレーズ」なんだとか。子育ても、もれなくこの考え方をベースに行われている。 「◯◯くんは4歳なのにひとりで靴が履けて偉いね。◯◯くんも5歳なんだから自分で履けるでしょ?」日本では時折、こんな言葉を耳にする。しかし、フィンランドでは子育ての場面で、こうして年齢を使ったり、人と比べたりして『あおり』や『さらし』をすることはほとんどないのだという。 それは、子どもが生まれてから就学前までの定期検診でも同様だ。 「日本では、『何歳何ヶ月なのでこれができるようになっていてください』『お子さん、これできますか?』って言われること、多いですよね。でも、フィンランドでは、そんな風に「親子で目標設定をさせられた」と感じたことはほとんどないんです」 靴家さんは自分の経験を踏まえてそう話す。 保育園のクラス分けにも、この「一人一人、発育も性格も全然違うことが当たり前」という考え方が反映されている。フィンランドでは、1-3歳クラスや3-5歳クラスなど年齢に幅を持たせたクラス分けがされており、一人一人の成長のスピードはあまり強調されない。日本の保育園では1歳ごとにクラス分けがされているのとは対照的だ。 「大人は大人、子どもは子ども」 フィンランドの親は子どもと本気で遊ばない フィンランドでは、大人と子どもの区別・ヒエラルキーがはっきりしている。 そのためか、大人が子どもの遊びに積極的に付き合うことはあまりないという。日本では、子どもの遊びに一生懸命相手をする親の姿を公園などでよく見かけるが、フィンランドでは滅多に見ない光景だ。 あくまでも「遊びの主役は子ども」というのがフィンランドでの考え方。親は子どもに求められれば、ブランコを押したり、高いところに登るのを手伝ったりと「補助」はするが、一緒になって遊んだりはしない。 「フィンランドのお母さんは、『ママと遊んでいてつまらないならお友達と遊びなさい。ママは大人のおしゃべりがあるからちょっと失礼』という感じです」と靴家さんは話す。 一方で、「大人は子どもを監督し、責任を持つ」という考え方が強いため、大人は子どもの安全に気を配ることは怠らない。子どもが危ないことをしようとすると「危ない、危ない」と一目散に駆けつける。 「でも、そうかと思うとお子さんが砂場でシャベルで砂をほじくって食べ始めると、『免疫がつくからいいっか』と笑って見守ってたりするんです(笑)」一緒にワイワイと遊ばなくても、子どもに危険がないようしっかり目は光らせて、他のところではのんびりと自由に遊ばせるーー。そんなメリハリが、フィンランドの子育ての一つの特徴なようだ。 「お昼寝もファミリーの方針に従う」 保育園はファミリーを中心にまわる 個人主義と多様性の国・フィンランドでは、保育園も「ファミリーファースト」。親や家族の意思が重視され、個人の「選択の自由度が高い」フィンランドらしさが垣間見える。 たとえば、登園時間は決まっておらず、家族のライフスタイルに合わせる。朝ごはんを保育園で取る子もいれば、家で朝ごはんを食べて登園してくる子もいる、という感じだ。 靴家さんは子どもをフィンランドの保育園に入れたとき、保育園から「どういうことをしてほしいか?」と聞かれて驚いたという。フィンランドの保育園では、入園前に親と事前の打ち合わせをする。「お昼寝をさせてもいいか」「ビデオなど動画類を見せてもいいか」「クリスマスのイベントには参加させていいか」など、親の方針を聞いていく。あくまでも、各々の家庭の生活リズムや教育方針、宗教規律などに「保育園が合わせる」のがフィンランド流だ。移民が多いという多様性も背景にある。 この点は、保育園の方針に家庭が合わせる「保育園ファースト」が主流の日本とは大きく異なるようだ。 「無駄に体力は使わない」 抜くところは抜くフィンランドの子育て 電車やバスの中で赤ちゃんがぐずって泣き始めると、慌てて抱っこをし一生懸命あやすお父さん・お母さん。日本ではお馴染みの光景だ。 でもフィンランドでは、電車やバスで赤ちゃんがギャンギャン泣いても、抱き上げてあやすことはあまりないんだそう。それでは何するのかというと、「SSSS(シーッ)」と手を赤ちゃんの口に当てて粘り強く「注意する」、もしくはおしゃぶりをくわえさせるのだという。 靴家さんいわく、「泣くたびに毎回抱き上げていたらキリがない。だから『無駄に体力を使わない』」というフィンランド流の「体力温存のロジック」だという。また、フィンランドでは、食事に関して「手作りにこだわる」文化もあまりない。女性の社会参加が進んでいるのが背景にある。「レンジやオーブンに入れるだけの料理で済ます家庭も多いです。だから『頑張って作ったのに帰りが遅い!』なんて夫婦喧嘩はあまり聞きません(笑)」と靴家さん。 それゆえに、レトルトの離乳食も豊富。「手作りの方が好ましい」という風潮もあまりないという。靴家さんは、育児でレトルトの離乳食を使ったが、担当の保健師や周囲に「ジャッジされている」と感じたことはなかったという。♢♢♢靴家さんは、日本の子育て・フィンランドの子育て、どちらの方が「頑張っている・頑張っていない」「良い・悪い」というものではないと話す。「自分はあえてどんなチャレンジをするかしないか、という選別だと思うんです」と語る。 子育てに正解はない。でも「日本の子育てが全てじゃないんだ」と少し肩の力を抜いて、「自分なりの子育て」を探してみることも大切なのかもしれない。


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