Saturday 20 July 2019
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huffingtonpost - 19 days ago

イギリスのEU離脱、最大の争点は「アイルランドの国境問題」だった。現地でジャーナリストが見たもの

メイ首相の辞任を受け、イギリスでは与党・保守党の党首選の真っ最中だ。議員投票で最終的に、ボリス・ジョンソン前外相と、ジェレミー・ハント外相の2人に絞られたのが6月。今後は全国16万人の党員による投票で次期党首、つまりイギリス新首相が決まる。結果は7月22日の週に発表される。党首選の行方がEU離脱のカギを握ると注目されている中で、「最大の争点」となっているのはアイルランドとの国境問題だ。ネット番組「NewsX~8bitnews」6月17日では、司会でジャーナリストの堀潤さんと、フリーアナウンサー/ジャーナリストの丸山裕理さんがアイルランドの現状について語った。丸山さんは今年4月末から5月頭にかけて、ロンドンとアイルランドに行って取材をしてきたという。イギリスはご存じの通り、スコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国から成り立っている連合王国だ。北アイルランドはアイルランド島北部に位置していて、今回丸山さんが訪れたのは、その北アイルランドと南アイルランドの国境部分。丸山さんが、実際に国境付近の動画を見せながら説明する。国境付近といえども、現在は明確な国境はなく、車道の白線が黄色に変わるぐらいだという。「アイルランド島内に位置する北アイルランドと南アイルランドですが、現在は双方EUに所属しているので、人や物の移動は自由に行われています。ただし予定通り10月に(北アイルランドを含む)イギリスがEUから離脱することになると、(北と南の間に)明確な国境が存在することになるんです」。北は非EU(イギリス領地)、南はEU(アイルランド領地)となることで、「境界線」に関しては非常に多くの課題が出てくる。ひいては、北アイルランドは「イギリス」から離脱するかどうか、にまで問題は発展する。 北アイルランドの中にある「分断」北アイルランドでは、つい20年ほど前までカトリックとプロテスタントの宗教紛争が長く続いていて、3700人が犠牲になった過去がある。 丸山さんは、紛争の傷が残る北アイルランドの街・ベルファストの様子をこう紹介する。 「街には『平和の壁』と呼ばれる、プロテスタントとカトリック教徒の住むところを分けている壁があります。午前9時から夜11時まではゲートが開けられていて、行き来はできる。こういう壁が市内に50箇所ぐらいあります」 火炎瓶やレンガが投げられたりということも起きるため、中には高さ10メートルぐらいの壁もあるのだという。 1998年の和平合意から昨年でちょうど20年経ったが、こうした紛争の傷あとはいまだ残り、和平が脅かされる出来事も起きている。 「4月に29歳の女性ジャーナリストが暴動に巻き込まれて命を落としてしまったんです。暴動のきっかけが、カトリック系の武装組織IRAの後継、新IRAです。地元の報道では連日トップで報道されていて、和平問題に関する関心が高いんだなと感じました」 ブレグジットが実現すれば、北アイルランドでは一体なにが起きるのか。 「地元の人(カトリック教徒)へのインタビューでは、ブレグジットの議論が起こることで、北アイルランドがイギリスから抜けて、アイルランドと統一するような機運が高まってくるのではないか、という声も聞かれました」 5月には欧州議会選挙が行われ、北アイルランドにおける獲得議席はそれまでのEU離脱派(親イギリス)に代わって残留派(親EU)が多数を占めた。つまり、EU離脱からイギリス離脱へと、という流れが透けて見えてきたという。 穏健派のジェレミー・ハント氏と、離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏。選挙の行方は気になるところだが、日本国内では、次期首相の選挙戦に関する報道はあっても、それ以外の現地の状況は、報道でもあまり触れる機会がない。 「北アイルランドでは、実はPTSDの人の率が高いそうです。被害者と加害者、どちらも傷を抱えている。実際に壁の高さをみて、地元の方の話を聞いて、まだこれだけ深い傷があるのだと知りましたし、ヨーロッパの悲しい教訓として、和平を保たなければいけないという空気を感じました」 報道からは見えにくい、現地の人々の生活と思いが、丸山さんのレポートからは伝わってきた。(文:高橋有紀)


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