Thursday 15 April 2021
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huffingtonpost - 2 month ago

性自認が女性でも男性でもない私にも、生理はある。生理のタブーにあるトランスジェンダーが挑む理由

使用済みのタンポンやナプキンを捨てようとしても、トイレにサニタリーボックスがなくて困ったことありますか? 私にはあります。生理のたびに経験しています。    なぜって?なぜなら私は男性用のトイレを使うからです。私はノンバイナリーのトランスジェンダーです。子宮があり、毎月生理を経験しています。性自認が男性でも女性でもない私にとって、「生理があるひと全員が女性、というわけじゃない」もしくは「すべての女性に生理があるわけではない」と認識されていない社会で、毎月生理を経験するのはとても大変です自分をノンバイナリーだと認識したのは子どもの時。まだその気持ちを表現する言葉は知らなかったけれど、上半身裸で走り回っていた5歳の頃に「自分は女の子じゃないけど、男の子でもない」と感じていたのをはっきり覚えています。「おてんば」と言われたのがとても嬉しくて、14歳の頃まで救命具のようにその言葉にしがみついていました。でも14歳を過ぎると、女の子らしさを拒否することが 可愛らしい と言われなくなります。さらに体の成長を居心地悪く感じるようになりました。その中で最も嫌だったのが生理です。血のついた下着はまるで、男でも女でもよかった子ども時代の自由を失った、降伏の旗のようでした。大きくなる胸やお尻がとても嫌でしたが、それは思春期の若者が一般的に経験する居心地悪さとは別の、大きな不快感でした。今なら、あの時の不安は性別違和感だったんだとわかります。性別違和感は、体の性別と自認する性別が一致しない時に感じる気持ちで、トランスジェンダーの人たちの多くが、性別違和感を感じます。だけど当時は、女性になりたくないのは自分に何か問題があるからだろうと思っていました。25歳になった今、ある程度は自分の体を居心地よく感じています。どれくらいかと言えばまあ、「女性ではないけど筋肉と脂肪の塊が胸から2つ下がっていて、そのために周りからこの人は女か男かという視線を向けられるのがつらい」という程度でしょうか。おてんばと呼ばれた子どもの頃から自分は変わっていませんが、成長とともに男の子になりたいと思うこともありませんでした。私はどちらでもないし、それがいい。私にとっての理想は、ジェンダーのことを考えつつ、女性と男性の間に引かれた間違った線を融和させる体です。間にいる時が、一番幸せだと感じています。しかしそんなノンバイナリートランスジェンダーの私に、「どんなに頑張っても、生理があるからほとんどの人はお前を女性と思っているんだぞ」と告げるのが生理です。そのメッセージを目にするたびに、何千本もの金属のトゲに突き刺されたような気持ちになります。生理は社会の中で、とても女性的なものとして捉えられています。男性トイレにはサニタリーボックスがないし、生理用品の広告では白人女性がまっさらなナプキンを手にしています。そもそも広告などで描かれる生理は現実にはそぐわないものだけれど、「あなたは女だ」と言われたくないトランスジェンダーの人たちにとっては、特にそうだと言えます。薬局の生理用品を売っているのは、「女性用生理用品」と書かれた大きな売り場サインの下で、売られているのはピンクや花柄など伝統的な女性らしさを強調したものばかり。まるで「ここはこの人のいる場所じゃないぞ」と周りの人に告げ口しているようなサインの下で、生理用品をつかむようにして買うのは大きな苦痛です。さらに、使用済みの生理用品を捨てるのも一苦労です。性別を適合する前は、ジェンダーニュートラルなトイレが見つからなければ、生理の時は女性用のトイレを使っていました。万が一月経カップが床に落ちたら、タンポンやナプキンを開封する音を聞かれたらと考えると、女性用トイレの方が安全だったからです。それに言うまでもなく、女性用のトイレにはサニタリーボックスやアウティングされずに生理用品を変えられる個室があります。しかし今の私の外見は、どちらかといえば男性寄りです。そのため幼い女の子を連れた母親たちから、まるで私が危険な存在であるかのように見られ、時には同じ空気を吸うとトランスになるかのように扱われて、女性用トイレを使わないよう求められるようになりました。そのため、おしっこが出そうになるのを我慢して男性トイレに駆け込み、安全かつ慎重な方法で生理ナプキンを変えなければならなくなりました。トランスジェンダーの人の中には、生理の時に性別違和感が強くなる人もいます。私もそうです。ホルモンの影響で体が変化するため、一番嫌な性別違和感はいつでも生理の時に感じます。それは経血があるからではなく、胸が張るからです。生理のあるシスジェンダーの女性にとっても、生理痛や胸の張りは居心地が悪いものでしょう。しかし生理のあるトランスジェンダーにとっては、もう少し複雑です。胸の手術をしていないトランスジェンダー男性やノンバイナリーの人の多くと同じように、私はバインダーという胸を抑える下着を着用しています。抑える理由は、シャツの胸が膨らんでいると周りから女性であるかのように見られるからです。自分の胸が自分の体に属していないようにも感じます。胸を切除するまでは、バインダーで胸を抑えてできる限り平らにし、居心地よく生きたいと思っています。しかし生理で胸が張ると、いつものバインダーでは苦しくて抑えるのが難しくなります。そのため、生理の時にはいつもより大きいサイズかスポーツブラを着ています。しかしそれだと胸が普段より平らにならず、女性と思われることもあります。ただでさえ生理で居心地悪く感じている時に、性別を疑問視されるような扱いを受けるのは、かなりの苦痛なのです。生理が嫌なら子宮摘出をしたら、と勧められたこともあります。まるで病院に行ってメニューから簡単に選べる手続きであるかのように言うけれど、生理のあるトランスジェンダー全員に「大手術を受けろ」と言うより、周りの人が「生理は女性のものだ」と決めつけるのをやめる方がずっと簡単なのは明らかです。ただ、平和に生理を迎えさせて欲しいのです。なぜテストステロン注射をしないのか、と聞く人もいます。そもそもテストステロン注射は、望めば無料で簡単に受けられるようなものではありません。それに受けられたとしても生理が必ずなくなるわけではありません。テストステロンについては、まだ十分な研究が行われていないし、生理がなくなるかどうかはどのブランドを使うか、何回使うか、どれだけ量を処方されるか次第です。私はノンバイナリーなので、できる限りテストステロンの使用量は少なくしたいと思っています。だけどある程度の量を使わないと生理はなくなりません。2017年10月から2018年3月までテストステロンを使っていました。でもその時はほぼ毎月生理がきましたし、一度など4週間で2回きました。生理が続く期間も長くなりました。それまで周期は安定していて生理は3〜4日で終わり、経血量は多くありませんでした。しかしテストステロンを使って2カ月で周期は乱れるようになり、生理痛がひどくなって、7日間経血量が多い状態が続きました。最終的に、健康保険の関係でテストステロンはやめました。続けていたら生理は止まったかもしれない。だけどテストステロンを何年も使い続けても、生理がなくならなかったという人もいます。それに何より、ノンバイナリーやトランスジェンダーの人たちすべてが、テストステロンを使いたいわけではないし、望む人すべてが使えるわけではありません。近年、生理のタブーに挑むアクティビズムが盛り上がっています。この運動が始まった2015年を、NPRは「生理の年」と呼んでいます。しかし歴史上の様々なムーブメントと同じように、より取り残されている人たちの声は、会話から取りこぼされてしまいがちです。決めつけから自由になりたい、スティグマをなくしたいという願いから、私は2017年に「#BleedingWhileTrans(トランスジェンダーにも生理はある)というハッシュタグを作りました。私たちのコミュニティのことをより理解してもらうためのハッシュタグです。ただ生理について語るだけでは、生理のタブーはなくなりません。スリムな白人女性を起用した優雅なナプキンの宣伝では、生理のタブーがなくならないように。生理のタブーをなくすアクティビズムは、生理のある人すべてのためにやらなければいけない。私たちのように女性ではなくても生理がある人も、同じように安全を感じ、生理用品にアクセスでき、居心地よく過ごせるようしなければいけない。私が望むのは、偏見にさらされずにタンポンを買いたいということです。安全を心配せずに、トイレでナプキンを変えたい。そして女性であるかどうかにかかわらず、自分の体に関する会話に加わりたいということだけなのです。 ハフポストUS版への寄稿を翻訳しました。(翻訳:Satoko Y)Related...これが生理のリアル。苦しみを描いた11のマンガが泣けて笑える生理って「女性」特有のもの? 友人から返ってきた答えは男性に知って欲しい。生理の時、女性はこんな気持ちなんです...クリックして全文を読む


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