Sunday 8 December 2019
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huffingtonpost - 17 days ago

性犯罪刑法のさらなる改正求め、要望書提出。支援団体が作成した改正案叩き台の内容とは?

性犯罪被害者を支援する12の市民団体が結成した「刑法改正市民プロジェクト」が11月21日、性犯罪規定の更なる改正を求めて、東京・永田町の衆議院第二議員会館で院内集会を開いた。同日、再改正に向けた審議の実施などを求める要望書も法務省に提出された。団体は、強制性交等罪(旧強姦罪)の成立要件となっている「暴行・脅迫」部分の撤廃を求めた改正案集会では叩き台の資料も配布された。(記事後半に掲載) なぜ再改正が必要なのか?有罪のハードル上げる「暴行脅迫」要件性犯罪は、2017年7月に厳罰化された。1907年の制定以降初めて改正刑法が施行され、被害対象が男性も含まれるようになったり、親告罪が廃止されたりした。性犯罪は、2017年7月の刑法改正に伴って厳罰化された。1907年の制定以降初めての大幅改正で、被害対象が男性も含まれるようになったり、親告罪が廃止されたりした。しかし、現在の刑法では有罪の立証に高いハードルがあるとして、支援者や専門家らは更なる法改正を求めている。その理由の一つが、強制性交等罪(旧強姦罪)などにおける「暴行・脅迫」要件だ。現行法では、「被害者の反抗を著しく困難にする程度の暴行や脅迫」がなければ、罪が成立しない。2019年3月には性被害をめぐる裁判で無罪判決が相次ぎ、暴行脅迫要件の見直しを求める声が高まった。院内集会には、性暴力の被害者や支援者らでつくる一般社団法人「Spring」や性暴力の相談を24時間受け付ける「性暴力救援センター・東京(SARC東京)」、国際人権NGOの「ヒューマンライツ・ナウ」のメンバーらが登壇。2020年に行われる性犯罪刑法の見直しに向けて、被害の実態や現行法の課題などを話し合った。 支援団体が提案する改正案の叩き台、その内容は? これらの団体は、性犯罪規定の改正案も作成している。院内集会では叩き台の資料が配られ、集会に出席した国会議員らに提案された。叩き台の内容は以下の通り。 176条 強制わいせつ《現行法》十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。  ⬇︎⬇︎⬇︎《改正案(叩き台)》「不同意性的接触罪・加重不同意性的接触罪・若年者不同意性的接触罪」に名称変更1項 他の者の認識可能な意思に反して、その者に対して性的接触をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。2項 前項の性的接触を暴行又は脅迫を用いて行った者は、加重不同意性的接触罪とし、3年以上の有期懲役に処する。3項 第1項の性的接触を16歳未満の者に対して行った者は、若年者不同意性的接触の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。但し、16歳未満同士の場合は除く。 177条 強制性交等《現行法》十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。 ⬇︎⬇︎⬇︎《改正案(叩き台)》「不同意性交等罪・加重不同意性交等罪・若年者不同意性交等罪」に名称変更1項 他の者の認識可能な意思に反して、性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」)を行った者は、不同意性交の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。2項 前項の性交等を暴行又は脅迫を用いて行った者は、加重不同意性交の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。3項 第1項の性交等を16歳未満の者に対して行った者は、若年者不同意性交の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。但し、16歳未満同士の場合は除く。(補足:改正案はドイツ刑法を参考にしたという。現行法にある「暴行又は脅迫」の要件を撤廃した。「不同意」であることを客観化するために、「他の者の認識可能な意思に反した」性的行為を処罰することとしている。「認識可能な意思」とは、たとえば、「涙を流している」場合や「嫌だと言っている」場合など、明示・黙示的に不同意が表明されることという。) 178条 準強制わいせつ及び準強制性交等《現行法》人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。 (監護者わいせつ及び監護者性交等) ⬇︎⬇︎⬇︎《改正案(叩き台)》「同意不能等性的接触罪・同意不能等性交等罪」に名称変更1項 176条1項の性的接触を、人の無意識、睡眠、恐怖、不意打ち、酩酊その他の楽物の影響、疾患、障害もしくはその他の状況により特別に脆弱な状況に置かれていた状況を利用し、又はその状況に乗じて行った者は、同意不能等性的接触罪とし、176条2項の例による。2項 前条1項の性交等を、人の無意識、睡眠、恐怖、不意打ち、酩酊その他の薬物の影響、疾患、障害もしくはその他の状況により特別に脆弱な状況に置かれていた状況を利用し、又はその状況に乗じて行った者は、同意不能等性交等罪とし、前条2項の例による。(補足:現行法では、準強制性交罪が成立するためには、被害者が「抗拒不能」の状態にあったことが要件となる。この「抗拒不能」とは、「意思決定の自由を奪われて抵抗するのが著しく難しい」状態を言うが、団体は「最高裁判例等で明確な定義がされておらず、明確性が欠ける」とし、改正案の内容に至った。「これは叩き台であり、これらで網羅されているか、あるいは定義の明確性については、今後の議論・検討が必要である」としている。) 179条 監護者わいせつ及び監護者性交等《現行法》十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。2 十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、第百七十七条の例による。 ⬇︎⬇︎⬇︎《改正案(叩き台)》179条「監護者性的接触罪・監護者交等罪」に名称変更1項 18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性的接触をした者は、176条3項の例による。2項 18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、177条3項の例による。179条の2「地位関係利用性的接触罪・地位関係利用性交等罪」を新設1項 現にその者を監護又は介護する者、親族、後見人、教師、指導者、雇用者、上司、施設職員その他同種の性質の関係にある者が、監督、保護、支援の対象になっている者に対する影響力があることに乗じて性的接触をした者は、176条1項の例による。2項 現にその者を監護又は介護する者、親族、後見人、教師、指導者、雇用者、上司、施設職員その他同種の性質の関係にある者が、監督、保護、支援の対象になっている者に対する影響力があることに乗じて性交等をした者は、177条1項の例による。(補足:監護者等性交等罪では、18歳以上の被害者に対する性犯罪のほか、親族や後見人、教師など権力関係にある者による性被害事案に対応できないとして、新たに179条の2を設けることを提案した。)関連記事 性犯罪の厳罰化で変わった5つのこと 「男性も被害者」「告訴いらず」【わかりやすい解説】 新井浩文被告人の事件が、注目に値すべき理由 性犯罪事件に詳しい弁護士に聞く 性犯罪の法廷は、どれほど被害者を傷つけるのか 無罪判決の医師わいせつ事件を振り返る 「性犯罪を受けた被害者はサポートされる権利がある」イギリスの国家的な取り組みとは? “性暴力”で相次ぐ無罪判決に被害者団体がNO 刑法の見直しを求め法務大臣へ要望 子どもの性的虐待、イギリスは「時効なし」 被害者のために日本ができること 性暴力について考える前に知っておきたい「同意」の話


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