パブロ・ピカソさんが、恋人であり芸術家でもあったドーラ・マールさんを描いた肖像画「花飾りの帽子の女(Buste de femme au chapeau à fleurs)」が、完成から80年後に一般公開・競売へ出品され、10月24日に約3200万ユーロ(約55億円)で落札された。落札会場はパリのオテル・ドルーオ(Hôtel Drouot)で、Art Newsによると、事前予想の4倍にあたる高額での取引となったという。Artnet Newsによると、この作品は1943年、ナチス占領下のパリで制作されたもの。翌1944年に購入した一家によって大切に保管されてきたという。長らく美術界から姿を消していたが、オークションを前に初めて一般公開され、大きな注目を集めた。AP通信によると、競売人は「予想をはるかに上回り、今年フランスで落札された美術品の中で最高額となった」と取材陣に説明。「ピカソとドーラの愛の物語の一片がここにある」と語った。本作は、ピカソさんの「帽子の女」シリーズの一つに位置づけられる。制作当時、2人の関係は終わりを迎えつつあり、競売人は「彼女が涙をこらえているのがわかる。ピカソが去っていくことを理解していた」とも語っている。この絵は、写真家ブラッサイさんが1944年にピカソさんのアトリエで撮影した白黒写真でしか知られておらず、クリスチャン・ゼルヴォスさんによるピカソ作品カタログに記録されていた。今回初めて原画が確認されたことで、「まるで描かれたばかりかのように鮮やか」と専門家も驚きを示している。マールさんはピカソさんの代表作『ゲルニカ』の撮影を担当し、自らも写真家・画家として活動していたが、長らく“ピカソの恋人”としてのみ語られてきた。近年は再評価が進み、2019年のロンドン・テート・モダンの回顧展や、2024年のアマー・ギャラリー(ロンドン)とダリ美術館(米国)での展示などを通じて、シュルレアリスムの重要人物として注目を集めている。なお、ピカソ作品の最高落札額を記録したのは、2015年に1億7940万ドル(約264億円)で落札された『アルジェの女たち(バージョンO)』。【画像】ドーラ・マールを描いた肖像画「花飾りの帽子の女」【あわせて読む】「贋作の疑い」ダリ展開催中に警察が強制捜査→ 大量押収も展覧会は続行(イタリア)Related...【画像】ピカソが描いた恋人ドーラ・マールの肖像、80年ぶりに公開 約55億円で落札され話題にティム・クックがラブブになるとこうなる。作者から特製フィギュアを贈られる。アップルの市場戦略で中国訪問「ノーベル賞です」の連絡が取れません。米学者は山奥で「デジタルデトックス中」だった...クリックして全文を読む
Saturday 1 November 2025
huffingtonpost - 2 days ago
ピカソが描いた恋人ドーラ・マールの肖像、80年ぶりに公開 約55億円で落札され話題に
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