イギリスのアンドルー王子(2025年9月16日)イギリス王室は10月30日、故エリザベス女王の第三子で、チャールズ国王の弟であるアンドルー王子から「王子」の称号を正式に剥奪すると発表した。アンドルー王子は、性的人身売買の容疑で起訴されたジェフリー・エプスタイン元被告と親交があり、当時未成年だった女性への性的暴行疑惑が問題になってきた。【画像】エプスタイン元被告と話すアンドルー王子と、性暴力被害を訴えてきたヴァージニア・ジュフリーさん王室は声明で、「国王は本日、アンドルー王子の称号、敬称、名誉を取り消す正式な手続きを開始しました」と説明している。アンドルー王子は今後「アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー」と名乗ることになり、現在元妻のセーラ・ファーガソンさんと共に住んでいるロイヤル・ロッジから退去する予定だ。「これまでロイヤル・ロッジで居住を続けるための法的保護が与えられていました。しかし、この賃貸契約を解約するための正式な通知が送付されました。今後は私有の住居に移る予定です。彼は一貫して告発を否定しているとはいえ、必要な処分だと判断されました」と声明には書かれている。「国王と王妃はすべての虐待の被害者と生存者に対し、深い思いと最大のシンパシーを抱いています」アンドルー王子に関する疑惑アンドルー王子に対しては、エプスタイン元被告との関係について新たな疑惑が浮上していたほか、10月には被害を訴えた女性の回顧録が発売された。今回の発表に先立つ10月17日に、アンドルー王子は「ヨーク公」の称号と、その他の名誉職を放棄すると発表していた。この時、アンドルー王子は「国王と家族や親族と話し合いを重ねた結果、私自身に関する継続的な疑惑が、国王と王室の活動の妨げとなっていると結論づけました。従来通り、家族と国への義務を第一に考え決断しました。公務から退くという5年前の決断は正しかったと今も思っています」と声明で述べている。アンドルー王子は2019年、BBCの番組「ニューズナイト」のインタビューでエプスタイン元被告との関係を否定し、当時未成年だったヴァージニア・ジュフリーさんに2001年に性的暴行を加えたという疑惑について、「会ったこともない」と主張した。しかし、インタビューでの説明は批判を招き、アンドルー王子は放送後に「当面の間」公務から退くと発表した。ジュフリーさんは2021年8月にアンドルー王子に対する民事訴訟をアメリカで起こし、3度性的暴行されたと主張した。裁判は和解が成立したものの、イギリス王室は訴訟提起後にアンドルー王子の軍の名誉職と慈善団体の後援者の役職を剥奪。「ヨーク公は今後も一切の公務を行わず、一般市民として本件に対応していく」と発表した。ジュフリーさんは2025年4月に自殺したが、同年10月に出版された回顧録でアンドルー王子について「まるで私とセックスすることが自分の“生まれながらの権利”だと信じているかのようだった」とつづっていた。不十分だという声も今回の「王子」称号の剥奪は、王室にとっては極めて重大な決定だが、反王室団体リパブリックのグレアム・スミスCEOは「不十分だ」と批判している。スミス氏は「彼は性的暴行と汚職で告発されている人物であり、警察の事情聴取と捜査を受けるべきです。これは称号の問題ではなく、“正義”の問題です」と30日付の声明で訴えている。「彼はロイヤル・ロッジからサンドリンガムの同じように贅沢な邸宅へ移る予定です。豪邸から豪邸へ移ることのどこが“罰”だというのでしょうか?」「これは性的虐待の被害者への侮辱であり、国民に対する侮辱でもあります。もっと多くのことがなされるべきです」ハフポストUS版の記事を翻訳しました。【画像】エプスタイン元被告と話すアンドルー王子と、性暴力被害を訴えてきたヴァージニア・ジュフリーさんRelated...【画像】エプスタイン元被告と話すアンドルー王子と、性暴力被害を訴えてきたヴァージニア・ジュフリーさん性的目的で少女の“グルーミング”を示唆か。エプスタインの「バースデーブック」に衝撃的なイラストトランプが性犯罪者エプスタインに送ったとされる「誕生日カード」が公開される。本人は存在を強く否定...クリックして全文を読む
Saturday 1 November 2025
huffingtonpost - 2 days ago
英アンドルー王子、「王子」の称号を剥奪。性的暴行疑惑とエプスタインとの親交が問題視されてきた
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